2014年年間業績は大手多国籍医薬企業の市場変化対応に関する異なる構想をはっきりと示している。「アジア医薬情報」が2012年に追跡調査した11社の多国籍企業のうち、2014年の平均市場シェア増加率は12%で、2013年より9％増加した。

2014年、アストラゼネカ社、ファイザー社とノバルティス社の売上は依然として良好で、各四半期の増加率はいずれも15%以上だった。アストラゼネカ社は年間売上額増加率22%という業績で中国市場を制覇し、ファイザー社とノバルティス社はそれぞれ18%、17%という増加率でその後を追っていた。アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソン社の増加率は15%だった。イーライリリー社は前の9カ月は有力競争者の姿勢を示し、15-21%の売上増加率を維持したものの、その後の3カ月は増加の速度が落ち、新興市場における年間売上増加率は11%に過ぎなかった。アボット社は2014年の売上増加率が四半期ごとに改善し、新興市場における全体売上増加率は13%に近かった。