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ジェネリック医薬品研究開発の基本構想と戦略
时间: 2014-11-13 |クリック回数:

2014年9月2日から23日まで、『中国医薬報』第A06版は国家食品医薬品監督管理総局医薬品評価センターの張哲峰氏による一連の文章を掲載し、そのテーマは「ジェネリック医薬品研究開発の基本構想と戦略」、「ジェネリック医薬品生産技術設計と研究におけるQbD理念」、「ジェネリック医薬品における不純物の研究とコントロールに関する基本構想と戦略」だった。その抜粋は以下のとおりである。


先発医薬品との「一致性」を確保

日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)はQ8、Q9に、品質はデザインによるもの(QbD)、品質リスク管理と医薬品品質システムという理念を取り入れた。国際標準化機構(ISO)の品質概念をまとめたうえで、ICHはGMPに合わせてQ10で医薬品品質システムの概念をつくりあげた。筆者は、医薬品品質制御は医薬品の研究開発、技術移転、生産の商業化から使用終止までのライフサイクル全過程をカバーしなければならず、その全過程で医薬品の異なる段階における差異、関係性および異なる目標を理解し、科学とリスクに関する理念と方法に基づいて革新と改善を促進し、医薬品の品質を保証しなければならないと思っている。ジェネリック医薬品と先発医薬品の「一致性」も各段階で検証、保障しなければならない。


品質はデザインによるものという理念

合理的なルートとしては、まず事前に確定した目標から出発し、科学と品質リスク管理の理念に基づき、研究の重点を製品とその生産技術への理解、設計と品質制御戦略に置き、肝心な原料の属性、技術データおよび潜在的なハイリスクの変化を明確化し、生産技術における変化の主要原因を理解してコントロールしなければならない。品質リスク管理の理念を、医薬品とその生産技術に対する深い理解に融合させ、生産技術の評価、コントロールと改善を促進することにより、製品品質および製品と先発医薬品の一致性を持続的に保証することが可能になる。


QbD理念

QbDは薬物開発に関する系統的な理念の一種である。QbD理念では、品質制御の重点は開発段階の前に置かれ、伝統的な開発理念と比べてより積極的、系統的、有効的で、医薬品品質の持続的な改善により有利である。製品およびその生産技術に対する全面的な理解に基づき、リスク制御ツールを利用して製品CQAsの原材料属性とCPP、変異の原因および制御措置を識別し、リスク評価結果によって制御戦略を確定し、製品品質の保持を保証する。


不純物プロフィール分析の基本的な切り口

不純物プロフィールは薬物における潜在的な不純物の種類、源、含有量、構造および活性などの情報の集大成であると思われる。不純物プロフィールの分析は「源を始め」として、不純物の出処を切り口とし、原薬の具体的な混合手順に従い、有機化学的の原理に基づいて中間体、副産物、生産過程における各種分解物および最終的製品に残存する可能性のある物質と試薬を分析しなければならない。原薬の化学的構造の特徴によって、可能性のある分解ルートと分解物を分析し、適当な強力分解試験を補助として検証を行う。製剤の処方の組み合せ、生産技術の特徴、原料と添加剤の構造上の特徴によって、製剤生産過程で現れる可能性のある分解物および添加剤の生成物を分析する。中国の薬局方にも日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)加盟国の薬局方などに収録される品目の不純物を基本不純物とする。以上の構想で製品の不純物の概況を全面的に把握し、不純物研究および分析方法確立と検証の基礎とし、関係不純物、特にハイリスクな不純物を有効的にコントロールするよう確保する。

先発医薬品の不純物プロフィールとの比較分析を行うことはジェネリック医薬品不純物プロフィール分析の重要な内容の一つである。関係不純物一致性検証のプロセスでは、分析手段は日常的な検査と同じものではなく、分離技術(例えば、HPLC法)とスペクトル分析(質量分析法またはダイオードアレイ検査)を同時に取り入れるか、分析用マーカー(例えば、不純物の対照物)、多種溶離条件下における相対的停留時間(RRT)の比較などの手段を使用し、クロマトグラフィーの変化、UV特徴、分子量および分子断片の特徴などの情報から一致性を便利に把握するよう保障する。表という形でジェネリック医薬品のサンプルと先発医薬品の不純物の種類、含有量および分布状況の比較と分析を行い、どの不純物が先発医薬品には存在しない新しい不純物なのか、どの不純物が先発医薬品の基準および指導原則で規定された含有量の上限を超えた不純物なのかを区別し、不純物研究関係技術指導原則の構想を参考とし、新しい不純物および含有量の上限を超えた不純物の受け入れ可能性の研究と検証に重点を置く。


各標準における不純物制御の基本構想

研究では、試験でいくら技術を使ってもある不純物を鑑定できない場合、当該不純物の構造に関する十分な証拠を提供し、当該不純物が母体化合物またはある側鎖などの関係物質に属することを証明し、適当な分析用目印を使用して当該不純物を未知不純物として識別、コントロールする。HPLC法のRRTを使用してある特定の未知不純物を識別する際には、方法の耐用性に関する十分な検証を行う必要があり、品質標準にカラムの銘柄、長さ、内径、充填剤の粒の直径、温度などの情報を追加し、分離しにくい物質の臨界分離度に関する要求、主要成分、特定不純物のRRTなどの情報を記入し、製品発売後に使用する検査方法の実行可能性を保証なければならない。中国薬局方のフォーマットによってクロマトグラフィー充填剤の類型を規定するだけでは不十分である。


不純物限度は製品の安全性を確保

不純物限度の確定では、その合理性と安全性の根拠を分析、評価し、特定不純物の限度が国内外の薬局方と同一品目の国家標準における限度のうち厳しいほうに適うかどうかを判断しなければならない。一般的には、中国の薬局方、国家標準、ICH加盟国の薬局方における同一品目の標準に従い、不純物の構造、既知特定不純物、構造未知特定不純物(例えば、RRTで指定される不純物)をコントロールする際に、上述の各標準のうち厳しいほうを選んで参考としなければならない。先発医薬品と同様な非特定不純物の場合、上述の標準における単独不純物に関する最も厳しい限度によってコントロールしなければならない。先発医薬品と異なる非特定不純物が現われる場合、生産技術の情報などによって遺伝的毒性持ち不純物、またはその他高毒性不純物である可能性を排除した場合、不純物研究技術指導原則の要求に従って安全性の検証または限度を鑑定し、RRTまたはほかの方法でそれらの不純物を識別し、特定不純物としてコントロールする。不純物の総含有量は上述の標準のうちの厳しいほうに従ってコントロールする。遺伝的毒性持ち不純物のデーターベースはより充実させる必要がある。EMA、ICHなどの関係技術指導原則の基本構想によると、しきい値効果のない遺伝的毒性持ち不純物に関しては、毎日の摂取量が1.5μg以下なら、患者の薬物使用による発癌のリスクを無視してもよいという。しかし、一部の危険度の高い物質(アフラトキシン類似物、N‐ニトロソ化合物、酸化アゾ)の場合、癌を誘発する可能性が明確で、毒理学的しきい値(TTC)は1.5μg/日という基準が適用できない。研究開発では、国内外の薬局方またはほかの標準で限度(例えば、PPMというレベル)を厳しくコントロールすると要求された既知不純物に高い関心を払い、製品の安全性を確保しなければならない。

(出所:中国医薬報2014-09)

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